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【再入荷】声の地層 災禍と痛みを語ること
¥2,310
瀬尾夏美/生きのびるブックス 2023年11月発行 誰かの「あの日」の声を聞くために歩く。ぽつりぽつりと語られるそれぞれの「あの日」。震災であったり、戦争であったり、身内をあの世へ見送る日であったり、失った日常のことであったり。それは、何度も語られていることかもしれないし、人生でたった一度だけ、目の前の自分に託された言葉かもしれない。共通しているのは、「聞いてほしい」という、今その瞬間の目の前の人の想い。 それらの声は私の中で地層のようにしずかに積もっていき、自分の血となり肉となり、そうしてまた、託された言葉を次の人に手渡していく。 民話のような語り口の「物語」から始まる15章からなるこの本。著者の瀬尾さんが、実際に聞かれた多くの声を編んだ「物語」と、あとに続く物語の背景である「あとがたり」。叫ぶような大きな声でない、無名の私たちの声。丁寧に集められた声を、自らが聞き手となって、自分のものとして大切に受け取ってみませんか。
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すきになったら
¥1,540
ヒグチユウコ/ブロンズ新社 2016年9月発行 誰かのことを好きになったら、その人と一緒に笑いたいし、悲しみは共有したい。 あなたとともにありたいし、わたしの一部はあなたとなる。 愛するとはどういうことなのか、愛するとどうなるのか、 静かであり熱くもあるこころの想いを言葉と絵にした、大切な感情についての絵本です。
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随筆集 小さな声の島
¥1,980
アサノタカオ/サウダージ・ブックス 2024年4月発行 「小さな声」、たくさんの人に演説したり、言い訳するための作られた言葉では決してない、その人の奥底からふと出てきたり、あるいは声にすらならない、もしくは声として発することすらできない気持ちは、時として誰かの一生に残ることばになって、また次へと伝えられることばとなります。 旅と詩にまつわる本を手掛けられるアサノタカオさんの最新随筆集。ひとりの旅から家族が増える中で思い浮かべる実父の声なき声、生活の拠点を変え、出会った人々や島での暮らしの様子の中での「小さな声」、手がけてこられた本にまつわることについての「小さな声」。小さいからこそ聞こえるかもしれない、一度きりの大切なことば。誰かに手渡せたら、私たち自身が島となりえるのかもしれません。
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ガザ、西岸地区、アンマン 「国境なき医師団」を見に行く
¥1,650
いとうせいこう/講談社 2021年8月発行 「お父さん、なぜ爆撃されなきゃならないの?」 2019年11月、国境なき医師団の活動を取材するために同行し、現地の現状を見てきたいとうさんが綴られた当時のパレスチナ、ヨルダン。世界は日々重い空気が増していき、この現地取材からも状況は悪化の一途をたどっています。困難な状況で傷つく人々が絶えない中、国境なき医師団が可能な限り最新の設備で診察するのは、身体的な傷だけでなくこころの傷も。 「平和を求めているだけなんだ。自分たちの国にいて、自分たちの自由が欲しい。それだけだよ。どうかガザの外にいる人々に伝えて欲しいんだ。平和のために抗議をしてなぜ撃たれなければならないのか。少しの時間でいいから、どうかどうかガザに生きている私たちのことを考えてください。」(本文より) 託されたメッセージをつぎの方へ。いとうせいこうさんのルポルタージュです。たくさんの写真とともに、出会われた方々のことばを受け取ってください。
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柚木沙弥郎 Tomorrow
¥1,100
大島忠智/ブルーシープ 2022年1月発行 染色家・柚木沙弥郎さんと、その柚木さんに2012年暮れに出会われたインテリアブランド「イデー」のディレクター大島忠智さん。気に入ったものたちと生活する柚木さんの様子にふれた大島さんは、柚木さんのことを深く知らないまま、すぐに意気投合。ふたりは、高価ではなくてもほんとうに自分の好きなものを取り入れて、こころ豊かに暮らそうとするムーブメント「草の根運動」を提唱します。 若いころにすこし背伸びして買った1枚のお皿。しかし、それがあることで、1日を終えて家に帰った時に、こころがパッと明るくなる・・・毎日の普段使いに登場し、その後実に70年以上の付き合いとなる柚木さんのお皿。その体験があるからこそ、若い人が暮らしの中にアート作品を招き入れる背中を押すことをされます。大量消費ではなく、自分の好きなものと暮らす豊かさが、実は本当の先進国ではないか。 御年100歳を超えても精力的に活動され、2024年1月に逝去された柚木さんと、大島さんが「アートと暮らしのよりよい関係」について活動された際のことばを、ライター森本俊司さんが取材しまとめられた、手のひらサイズの本。「Tomorrow」、先を見る「明日」という意味のほかに、柚木さんと大島さんのお名前からでもあるようですよ。
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薬草手帖 心身を慈しむために
¥1,980
新田理恵/アノニマ・スタジオ 2023年11月発行 「薬草」、この表紙写真にある植物の中で見覚えがあったり、すでに生活の中になじんでいる植物がありませんか。生き物は古来から不調を感じたときに、「よりよく生きよう」という本能が備わっていて、身近にある植物を使ってきたそうです。そういえば、体をポカポカしたい時にはショウガを食べたり、疲れた時に梅干しを食べたり、あせもにモモの葉ローションを選んだりしませんでしたか。今から咲き始めるサクラもこの本の中で紹介されています。ということは、サクラも薬草として効能があるよう。 四季と梅雨のジメジメした気候に対応するための身近な植物についての図鑑としても使えるこの本には、お茶の作り方や、食事の一品としてのレシピ、種や苗を用いた自宅で薬草の育て方、薬草を使った薬酒マップや、伝統薬の案内などが掲載され、巻末には薬草を生業とされる方のお話も収録されています。 あらためて「自然」や「風土」について新たな視点でみつめるきっかけになりそうな本。自分の心身のすこしの変化に自ら対応するための「手帖」として使ってくださいね。
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ひと粒のチョコレートに
¥2,200
佐藤清隆/文・junaida/絵 福音館書店 2021年4月発行・2023年10月第1刷 絵本の魅力のひとつに、「ワクワク!」があるのではないでしょうか。この絵本、タイトルにある「チョコレート」の言葉どおり、本体のカバーは、チョコレートに巻かれた銀紙と商品名の書かれた包装紙の組み合わせにそっくり。このカバー、板チョコを表現するため実際に銀色の髪に印刷されているそうで、見る角度が変われば、光沢の具合も違って見えてきます。そして!カバー上部から絵本の本体を引き出してみると・・・ほら、まるで板チョコそのもの!そう、本体は本物のチョコレートのようなデザイン。とてもこだわりの装丁です。 もちろんこだわりは内容も!チョコのもつ長い長い歴史や、なめらかなくちどけを科学的見解で丁寧に解説、小さな人から大人まで大満足の一冊です!いちど溶けて固まったチョコをおいしく再生するコツもありますよ。 ホッとしたい時から登山時の携行食としてなど、幅広く生活に密着したチョコレートのひみつを、ぜひワクワクしながら探ってくださいね。
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【文庫版再入荷】「国境なき医師団」を見に行く
¥924
いとうせいこう/講談社 2017年11月発行 文庫版 2020年12月発行 いとうせいこうさんが、4ヶ所の「国境なき医師団」の活動に同行したルポルタージュです。ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダ、「治療」の現場にありながら、そこに必要なのは何なのか。そこで治療を必要としている「彼ら」は「私」であり、現場を取材している「私」は「彼ら」なのだという事実をもちながら、今世界で起きている事実を読んで「知る」ことが大切な本です。 いとうさんが撮られた写真の、人々の笑顔が印象的です。
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あさいち(かがくのとも絵本)
¥1,100
大石可久也 絵 輪島・朝市の人びと 語り 福音館書店/1980年1月かがくのとも発行・1984年第1刷・2024年3月第6刷 令和6年元日に発生した能登半島地震。地震後の「朝市通り」で出火した火災にも多くの人が心を痛めています。 日本三大朝市のひとつ「輪島朝市」の様子を、1980年に福音館書店の月刊誌絵本「かがくのとも」としてこどもたちに伝え、今年復刊された絵本「あさいち」。海のもの、山のもの、そこに集う人びと、活気ある街と商売の方法のひとつとしての様子・・・輪島朝市の歴史は古く、明治のころからは毎朝開催されているようです。店主さんが「こうてくだ」と掛ける声、お客さんのやりとり、自慢の品が売れて仲間とのおしゃべりの様子などが本の中から聞こえてくるよう。 輪島朝市は、金沢市への「出張輪島朝市」として今月下旬から再開への第一歩を歩まれることとなりました。被災地復興の願いも込められて復刊されたこの絵本の利益は、今回の能登半島地震の義援金として、日本赤十字社を通じて寄付をされます。
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【再入荷】ぐりとぐらのたまご
¥1,320
2021年12月 ブルーシープ発行 ふたごの野ねずみの絵本といえば「ぐりとぐら」。初めて「ぐりとぐら」が発表されたのは1963年のこと。それから約60年も愛され続ける秘密のようなものが、この小さな本にたっぷりつまっています。 おそらくぐりとぐらを読んだみんなが憧れる、森でみつけたたまごを使ったあのカステラはもちろん、シンプルながらセンスがとってもいい食器やテーブル、洋服、野に咲くかわいい草花の解説もあります。くるりくらと雲に乗ったり、かいすいよくに行ったり、大きなあしあとを追っていった、家の外の世界…「だれかといる」を改めて眺めているだけで豊かなしあわせな気持ちになります。 絵本のようにたくさんの人とわけて食べたい、あのカステラのレシピも掲載です!
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上海ブギウギ1945 服部良一の冒険
¥2,090
上田賢一/アルテスパブリッシング 2023年8月発行 ※2003年に音楽之友社から刊行された同名書の新装改訂版です 朝の連続ドラマ「ブギウギ」の主人公のモデルになった笠置シヅ子さんへの楽曲提供で、今また再注目の服部良一さん。魚屋を営む両親のもとに生まれた服部さんが音楽を目指し、ジャズを愛し、やがて日本の歌謡曲作曲の最高峰に上る過程を、「魔都」「不夜城」「文化の中心地」ともいえた1920~30年代の上海で出会った、李香蘭らさまざまな人々との交流や戦争の影を交えながら綴られています。 日本がポツダム宣言を受諾した夜の上海の街の様子も。「戦争をしていたのは国同士で、われわれ音楽家どうしではない。これからは軍を気にすることなく堂々と付き合えます」と敗戦の夜にかけられたという言葉。服部良一さんと音楽はもちろん、人々との交流、国という大きな組織に禁じられても消えることのない文化を愛する心など、「ブギウギ」のタイトルの通り心が躍るような一冊です。
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2001年の夏休み 東京大学駒場寮写真集(SECOND EDITION)
¥820
大薄朋子 著・写真/STUDIO PETIT 2018年11月発行 650部限定・シリアルナンバーつき 現在はイラストレーターのオオスキトモコさんが、2001年に知人を介して知り魅力を感じた、渋谷駅からほど近い都心の森の中にあった蔦が絡まる古い建築物、それは東京大学の駒場寮でした。 この年の8月、強制執行による学生の退去で閉寮になる直前の春、駒場寮の存在を知った作者はこの建物にたちまち魅了されます。建築としての面白さだけではなく、暮らしている学生の自由さにも惹かれた当時大学4年の作者は、かねてから閉寮・取り壊し問題の渦中にある駒場寮で生活する寮生のインタビューと写真を編集して卒業制作とするため、2001年の夏休みを駒場寮で見た「美しいもの」の撮影に費やしました。 写真には、夏という季節のまぶしさ、緑の生命感と対照的に、学生たちがそれぞれひとりで抱える孤独感のような暗い室内や、心の声の落書きもあります。2015年の初版を再編して発行されたこのセカンドエディションは、新たに当時の東大の立て看板(タテカン)の写真や、寮の存続をめぐって対立する運動の写真も追加され、当時の熱気や時代の雰囲気のようなものを感じることができます。 今はもうなくなった場所。そこにかつていた人々の息づかいを記録することは、ノスタルジーで終わるのではなく、次の世代へと伝えるすべになります。 わたしが訪れたことのない駒場寮の写真から思い出すのは、かつての自分であり、いつか見かけた人かもしれない。だれかの駒場寮での日々が確かにあった、2001年の夏の写真集です。
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敢えてここでいただきます 2
¥660
わたのはらさゆ/2024年2月発行 ※わたのはらさゆさん作フリーペーパー「Leftright Free Zine #7」付 【面白い場所で食べた記録、第二弾】 大好評の「敢えてここでいただきますシリーズの2冊目です。 旅をさまざまな視点から考察されるわたのはらさゆさんによる、「ほう!ここで食!!」のレポートシリーズ。日々の生活には欠かせない「食事」という行為。付加価値をつけるとしたら、「場所」はおもしろいスパイスになります。景色、空気、雰囲気・・・そうか、外食は「非日常」の中で摂る食。だから公園のベンチで飲む缶飲料も、いつもと違って気分転換になるのかもしれませんね。 国内線ファーストクラスのレポートはじめ、想像力を駆使して、ちょっとした旅と食事を味わってみませんか。
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ヒロシマ・ノート
¥902
大江健三郎/岩波書店 1965年6月初版発行 平和な暮らしを望み、つつましく戦時下を生きていた人々の上に落とされた原子爆弾。かろうじて生き延びた人々は、絶望と恐怖を抱えながら、医療者もまた未知なる事案と日々戦いながら 第二次世界大戦の敗戦から18年、大江健三郎さんが広島で見た核の脅威と人々の生、命。 悲しさ、怒り、無力さ…ふたたびその道へと向かいつつある気配の中を生きる私たちが、まずできることは「知る」こと。さまざまな情報がリアルタイムで流れてくる中、そのてだてのひとつとして、未読の方はいかがでしょうか。 各章のとびらのページに添えられるのは、「原爆の図」の丸木位里、赤松敏子(丸木俊)が原爆投下5年後の1950年に作った絵本「ピカドン」より。 「爆心地の話をつたえてくれる人は、いません」
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【再入荷】空耳(イラスト短歌同人誌)
¥700
橋爪志保・短歌 domina・イラスト 2021年2月発行 橋爪志保さんの短歌に、dominaさんがイラストをつけられた歌集です。 橋爪さんは短歌の新人賞である第2回笹井宏之賞の永井祐賞を受賞された若き歌人です。dominaさんのイラストと橋爪さんの短歌、開いたページのそれぞれはまるで絵本のような、プレゼントに添えられたグリーティングカードのような。 「空耳が」で始まる、この歌集の最後に収録されている一首が、いつまでも心に余韻を残します。表紙のタイトルは銀の箔押しがされている、豪華なフルカラーのリトルプレスです。
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【再々入荷】本が語ること、語らせること
¥1,760
青木海青子/夕書房 2022年5月発行 *再々入荷いたしました! 著者は奈良県東吉野村にて私設図書館「ルチャ・リブロ」を家人と運営する司書の青木海青子さん。心身ともに疲れ果てて移住した地で取得した古民家の自宅と蔵書を、私設図書館として開放します。本に助けられた2人は東吉野村に根付き、新たな場所を作られています。 図書館を訪れた人から時に「誰にも言えなかったような、心の中にある本当」が語られることも。その理由として、本が人の心を解放させる効果がある、と海青子さんは綴られています。 本書は、海青子さんのやわらかなエッセイと、その合間に「司書席での対話」として、近しい利用者から出てきたモヤモヤに、少し見通しのよくなるような3冊の本が理由とともに提案される8篇に加え、「本に助けられたできごと」を海青子さん自身が語るページからなり、全体を通して心の持ちようの処方箋のような本となっています。 自分の思考に凝りかたまらず、気持ちに窓をつくるとは?言葉の海を泳ぐとは?まえがきである「はじめに」を読むだけでも清々しくなれるようです。 助けられながらその場に根ざして生きる、「土着」をキーとして、でも軽やかに。ブックガイドとしても楽しめます。 表紙の手触りと同じ、かわいい特製しおりが付いています。
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自炊者になるための26週
¥2,178
三浦哲哉/朝日出版社 2023年12月発行 自宅で、自分のつくったものを食べる。「自炊」ができるようになると、生活は明らかに変化するのではないかと思います。 この本では、基本的に「1章=1週」で取り組んでみると、26週、つまり半年が経ったころには、献立を考えたり、素材を選んだり、もちろん料理のレパートリーも増えたり、家族のある方はそれぞれの家事の分担を考えたり、環境問題にも心を寄せたり・・・そんなような自分になっている(予定)かもしれません。「面倒」をちょっと超えて、自炊について考えてみませんか。第1週は、朝食用のトーストからですよ! そしてこちらの本、レシピはついていますが、写真はありません。けれど、そのレシピの行間の余白のようなものが、自由でいいんじゃないかと思えます。「風味」って、風の味という字がどうして使ってあるのでしょう。自分の感覚をフルに使って、自炊者を目指してみませんか。
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【かがくのとも絵本】平野レミの おりょうりブック
¥1,100
平野レミ 文 和田唱・和田率 絵 和田誠 デザイン/福音館書店 1989年6月 かがくのとも発行 幼稚園・保育園などの頒布で手にされた方も多い月刊誌「かがくのとも」からうまれた絵本です。 省ける手間はすべて省いた、おいしく愉快な平野レミさんのお料理の原点ともいえる、子どもたちが自分で作れる「ごはん」の本です。 表紙タイトルの上にあるのは「ひも ほうちょうも つかわない」。食べることへの興味がわいたら、ここからスタート! 主食、副菜、デザートまで。おいしくなる工夫もたくさんの、これはまさに「お料理本」です!デザインは和田誠さん。平野レミさんのご一家で作られた、4歳から楽しめる絵本です。
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私と世界をつなぐ、料理の旅路―14人の「私が料理をする理由」
¥2,420
LLCインセクツ/2023年5月発行 たとえばわたしが今日作る食事。これらはどうやって今日のわたしへ伝わって、おとなりの人が作る同じ(ような)食事と、なにが違ってなにが同じなのか。誰がわたしのもとへ、この料理を伝えてきてくれたのか。明日は、10年後は、100年後は、今日の食事とどう変わっていくのか。 本書に登場する14人の女性たち。それぞれ魅入られた国のお料理やお菓子を作ることをなりわいとし、日々誰かへふるまったり、伝えています。彼女たちはどのようにして、日本ではない国に魅入られて、どうやってその料理と出会い、受け継いでいるのでしょうか。 「食べることは、生きること」、どの国でも彼女たちの窮地を救ってくれるのは「人と食」です。ゆえに彼女たちが受け継ぐのは、レシピだけではなく、その国の文化や出会った人の生きざまで、その様子はなんだか冒険小説を読んでいるようにも。それぞれの思い出のレシピも紹介です。 踏み出す一歩が難しいと感じる人へ、ぜひ手に取ってみてほしい本です。
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【再入荷】その世とこの世
¥1,760
谷川俊太郎・ブレイディみかこ 著 奥村門土 絵/岩波書店 2023年11月発行 いま私たちがいる「この世(this world)」と、この世の向こうの「あの世(that world)」、くっきり線引きがされているわけではない、そのあいだにグラデーションのように「その世」が、「somewhere in between」といえるようなゆらめきのある世界が存在するのではないか・・・ 明確に表現しきれないその世界に、人はたびたび惹かれます。身近なひとや、いろいろなものとの出会いや別れ、この世に生を受けた自分を形成してきた環境、いまの自分自身とこれから・・・「この世」から「その世」、そして、年齢を重ねながら「あの世」を「その世」をとおした、今まさにいる「この世」から見つめることも増えていくようです。 ライター、ブレイディみかこさんの書簡と、詩人・谷川俊太郎さんの詩での、面識を持たない二人の間の言葉のやりとり。連載「言葉のほとり」に、奥村門人(モンドくん)の挿画、世代を跳び越えた3人のやりとり、誰かの問いに明確な答えはなく、こころに残った言葉からまたつぎの世界へ入っていきます。ふわりふわり、軽やかに。
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【数え切れない再入荷!】こんにちは!さよふしぎたんていしゃです!
¥770
SOLD OUT
さよたんてい 著/ADAMay Publishing 2019年12月発行 56ページ 148✕210mm *特典「つまらない生活を捨てろ!」ステッカー付き! 迷える大人たち。悩みは尽きないのです。つい現実から逃避してしまいがちな、そんな大人たちのお悩みに、小学3年生のさよたんていがズバッと切り込んでくれます。優しくまっすぐなさよたんていのお答え、クスリと笑ううちに気持ちも軽くなりますよ! インスタグラムで連載中。さよたんていのお答えが書籍化、100件以上のお悩みがスッキリです!
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【再入荷】バスが来ない
¥990
手差ユニッツ/2023年8月 【再入荷しました!】 村に暮らすブンメはある日大きな荷物を抱えて、丘の上のバス停にやって来ます。次に来たバスに乗って、誰にも干渉されずに自由に暮らすために。けれど、いつまでたってもバスがやって来ない… バス、いつ来るのかな?と読み進めるうちに、一緒に暮らすタコばあさんはじめ、ひとりひとり登場してくる村の住人たちとの日々がとても愛らしく見えてきます。 ブンメ、ほんとにバスに乗って、誰もブンメのことを知らない街に行って暮らしちゃうのかな。でも私の中にも、そうしたい欲望は、まだ完全に消えてはいない気がするもんな… 手描き漫画をリソグラフ印刷されて作品を発表されている「手差ユニッツ」さんの最新作です。(この本は表紙がリソグラフ印刷です。) バスは来る?このまま来ない?どこかにある、もしかしたら自分の中にもあるかもしれない、この村に暮らすひとりになって、ブンメをあなたも見守ってくださいね。
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不完全な司書
¥1,870
青木海青子/晶文社 2023年12月発行 「本は窓」、そう、いろんな景色が本をとおして見えてくる。「完全」でないわたしが、完全でないだれかの話を聞く。違う世界の景色が見える本を間にして、だれかの欠けた部分が埋まり、またわたしの欠けた部分にも何かが満ちる。 完全でないからこそ、足らない部分があるからこそ、違う何かがわたしを構成する一部になる。それは本でもあり、だれかの声でもあり、もしかしたら存在しない(とされる)幽霊のようなものかもしれない。 完全なかたちにはない、他者をうけいれることのできる「不完全」。不完全なわたしを、わたしも受け入れる。 奈良県東吉野村。まるで現世からすこし離れていくかのような小川にかかる橋を渡りたどり着く私設図書館「ルチャ・リブロ」の司書、青木海青子さんの最新エッセイ集です。
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へいわとせんそう
¥1,320
谷川俊太郎 文・Noritake 絵/ブロンズ新社 2019年3月初版発行 「へいわ(「平和」な状態である)」と「せんそう(「戦争」状態にある)」、そこには大きな違いがあり、命を落としたり、常に命の危険にさらされている人がいます。では、そこにいる人と、そこにいない人の違いは何なのでしょう?戦地や、被災地にいるのは、私かもしれないし、少し離れたここにいたのは、私じゃない誰かなのかもしれない。ミサイルや爆弾が落ちたり、いつおさまるか誰にもわからない自然災害の被災地や、救いたい命が目の前にある現場にいるのは、まぎれもなく「私」でもあるのです。 易しい言葉と限りなくシンプルなイラストであらわす日常と非日常。ありったけの想像力で、今まさに読みたい本です。