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ふつう
¥2,530
深澤直人/D&DEPARTMENT PROJECT 2020年7月初版発行 「ふつう」、日々使うこの言葉ですが、では「ふつう」とはいったいなになのでしょうか。「ふつう」っていいな、と感じるときはふつうの状態ではなく、なんらかのストレスがかかった状態であり、その時に思い浮かべた「ふつう」は、尖がったものではなく、逆にもしかしたらうっかり見過ごしそうなものではないでしょうか。長い旅から帰ってきた家のお風呂で「ああ、家が一番だな!」と思うのと似ているかもしれません。 生活のまんなかに位置する「ふつう」や「ふつうであることの豊かさ」について、プロダクトデザイナーであり、日本民藝館館長の深澤直人さんの連載されたエッセイに書き下ろし5編と対談を加えた本です。淡い水色の布張りの手触りは心を落ち着かせてくれるあたたかさで、長くそばに置く時間によりまた美しい変化が楽しめそうです。
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【再入荷】公開文通 百年の散歩 01 この星にあってほしいものについて
¥1,800
SOLD OUT
著:池田彩乃・中村菜月(装画も)/言祝出版 2022年2月発行 文庫版大 56ページ 2021年の秋、詩人・デザイナーの池田彩乃さんと、美術作家の中村菜月さんがnoteで連載された文通を書籍化された、公開文通「百年の散歩」です。 テーマは「この星にあってほしいもの」。その問いの向こう側には、それは今はなくて、けれでも私たちによってつくることができて、残すことができるもの、という希望にもつながるように思います。 さまざまな「あってほしいもの」が登場します。やりとりされる手紙の間には、自分を、自分を取り巻く誰かを、まだ出会っていない誰かを思いやる時間がたくさん感じられます。 本文中には表紙の羊が散歩していたり、クジラが空を飛んでいたり。触れる紙の質感にもこだわりをもたれて作られた、言祝出版のはじめての刊行物だそう。あなたの「この星にあってほしいもの」はなんでしょうか。100年後にはあたりまえに存在しているかもしれません。
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【再入荷】幼年画
¥1,584
SOLD OUT
原民喜/サウダージ・ブックス 2015年8月発行 ※カバー素材が繊細であるため、多少のカスレなどが見られる場合があることをご了承ください。読まれるにあたっては全く支障はありません。 ※現在のみ、定価より10パーセントオフでのご提供です。 原民喜といえば、自身の被爆体験をもとにした作品「夏の花」を思い浮かべる方も多いでしょうか。この「幼年画」は戦争より前、原民喜の初期短編童話集です。舞台は生まれ故郷でもある戦前、原爆投下前の広島。幼い「雄二」を中心とした家族の物語です。 初めて目にするすべての世界がキラキラしたものだったり、ゆえに感じる不安や寂しさであったり。だれもが感じたことがあるその感覚が、物語のなかではとても鮮やかに表現されていて、「そう、世界は大きくて美しいものだった」と改めて感じるようです。この本の中で戦後に書かれたものは一篇。他人とのかかわりや、永遠の別れといった悲しみを経て、雄二が少年へ成長を遂げた姿がとてもすがすがしく綴られています。 戦禍のあとの街は決してもともと広場や公園だったわけではなく、そこには人が生きていて暮らしがあった。童話であるとともに、戦前の広島の様子の鮮やかな記録でもあります。
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【再々入荷】『ピカドン』(初版オリジナル復刻版)/『ピカドン』とその時代
¥1,980
琥珀書房/2023年8月発行 ◎『ピカドン』絵・文:丸木位里、赤松俊子(丸木俊) 編集:原爆の図丸木美術館 ※オリジナル版『ピカドン』(平和を守る会編、ポツダム書店刊、1950年) ◎『ピカドンとその時代』原爆の図丸木美術館 編 ※冒頭にカラー口絵付録つき(幻灯ピカドン、「原爆の図」展ポスター、「原爆の図」関連木版画) ※見返しは「原爆の子の像」に捧げられた折り鶴の再生紙「平和おりひめ(広島・木野川紙業)」使用 ◎2冊1セット・紙スリーブ入り(分売不可) 発刊直後に発禁・回収処分となったといわれる(詳細は不明)、原爆投下5年後に、丸木位里と赤松俊子(丸木俊)によって作られた絵本「ピカドン」。 その後復刻版も出版されていますが、このたび琥珀書房から出版のこの本は、オリジナル版を可能な限り忠実に再現するために、色みや紙質にも大変こだわられた作りとなっています。 大江健三郎「ヒロシマ・ノート」の各章の扉にも使われている、黒一色の絵と、添えられた短い文。ご主人とともに被爆し、ひとり残されたおばあさん(丸木位里の両親ともいわれる)がくりかえし語るのは「ピカは人が落とさにゃ落ちてこん」。あの日の時間や場所を行き来する多数の絵と文、そのひとつは「爆心地の話をつたえてくれる人は、いません」と。 核兵器の使用が懸念される世界情勢の中で復刊された本、5人の執筆者による解説とともに、いま一度「戦争が、核兵器が奪うもの」を目で見て、手で触ってみてください。
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植物考
¥2,200
藤原辰史/生きのびるブックス 2022年11月発行 「植物」、あまりに身近すぎる存在であり、古来からどこか植物に対して人は優位性を持っているようなふるまいや言動を行っているけれど、はたしてそうなのか・・・植物の実りを食べ、樹皮や根を人類は進化のために利用し、あげく、「緑を見るといやされる」などと、植物を「緑」とひとくくりにしてしまう横暴さ・・・しかし、そもそも植物が酸素を作らなければ、人は生命を維持することすらできないのでは? 著者の藤原辰史さんが、自らと植物とのかかわりから、植物学、哲学、芸術、文学、歴史学などを縦横無尽に行き来しながら綴られた「植物」のエッセイです。あちらから、こちらから、思考が軽やかに渡り歩く様子は、見えないところで根を張るような、ゆらゆらと風に揺れる葉のような、はっと目を見張る美しい花のような・・・ 栽培していたミニトマトがうっかり大変なことになる様子はユーモラスで楽しく、藤原さんの「人」の魅力も、植物の意思がひしひしと伝わってきます。ウェブマガジン「植物考」「新・植物考」に大幅な加筆訂正を加えらえた1冊です。表紙の目を惹くバラの写真は、石内都さんによるものです。
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ひと皿の小説案内 主人公たちが食べた50の食事
¥1,300
ダイナ・フリード 著・阿部公彦 監修・翻訳/マール社 2015年2月初版・2015年10月第2版 小説や絵本の中に出てくる「食べ物」、挿し絵を頼りに、想像や時には妄想を広げて、頭の中にいつまでも印象深く残っていたりしませんか? 著者のダイナ・フリードさんもまたその一人。デザインの企画で、小説に出てきた食を実際に調理して再現し撮影する中で、その楽しさに夢中になり、企画終了後も取り組み続けたそう。白鯨、ガリバー旅行記、百年の孤独、不思議の国のアリス、変身、風と共に去りぬ・・・この本には50の小説の食シーンが再現されています。 食も読書も、どちらも心地よく心身に摂取し、気もちのよいものという共通点がある、とは著者のことば。なるほど!そのワクワクが、どのページからもあふれてくる楽しい本です。 食の写真とともに、そのシーンが小説から引用されていたり、作品の豆知識や、巻末にはあらすじも収録されているので、一風変わったブックガイドとしても活用できます。 赤毛のアンの「いちご水」、その味やきっときれいな色、何度も頭の中で妄想しました・・・
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Paitack No.613
¥1,100
SOLD OUT
「人生は虚構であふれている」ある意味これこそが真実であるような世の中。当時大学生の作者が、iPhoneだけを駆使して、現世を合わせ鏡で見たような雑誌を作りました。 本・音楽・漫画・トレンドが特集とはよく見かけるタイプの雑誌ですが、この本「Paitack」に掲載のアイテムは、何ひとつ実在しないもの。 「ほんとって、なんだろう」、表紙のマスク姿もなんだか違和感があるつけ方だけど、こんな世の中さえ嘘っぽいと、少し未来では思うのかもしれないですね!と作者さんと話したことを、この本を見るといつも思い浮かべます。 その作者さんから、この本「Paitack」についてのコメントをいただきました。 【Paitack】 大学の卒業制作としてiPhoneのみを使用して作成した、実際には存在しない本や音楽、漫画などについての特集を行った雑誌です! 初めて作成した雑誌になりますが613号・・・雑誌内に登場する本やアルバムジャケット、漫画、土偶なども本書のために作成いたしました・・・! もしかしたら、見たことがある本、聴いたことがある音楽などが見つけられるかもしれません。だとしたら、それは・・・ 作者さんの頭の中で、どのようにこれが組み立てられて形になったのかも気になるような本、ぜひ実際に確かめてみてください。
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森の絵本
¥1,000
SOLD OUT
長田弘 作・荒井良二 絵/講談社 1999年8月発行 どこかから聞こえる声。小さいけれど澄んだ、気もちのいい声。 きみの大事なもの、きみの大切なもの、忘れてはいけないものを探しに、深い深い森の中へ行こう- 大事なもの、大切なものは目に見えにくいけれどたしかにあって。わたしのそれはきっと派手ではないし、大きい声で話しかけてもこなくて、よく見失いかけてしまうのだけど。 それは森の中にある、と。じゃ、その森はどこにある…? 長田弘さん、荒井良二さんのタッグの、やわらかくて静かで優しいのに力強い絵本です。
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目をあけてごらん、離陸するから
¥1,650
大崎清夏/リトルモア 2022年11月発行 詩人の大崎清夏さんが綴られた小説とエッセイの本です。けれども掲載されている小説とエッセイ、ハバナ行の紀行文のあいだには輪郭線のようなものはなく、読んでいて詩のような言葉のゆらめきを感じます。大崎さんから発せられたことばに、受け取る自分の体験や想いが乗っかってわたしの本になる。本を読むって楽しいことだったのだなあと、ふと思ってしまうよう。 体に受ける圧力の瞬間に見えるものを、しっかり目をひらいて心に刻もう・・・「Open Your Eyes,We’re About to Take Off」・・・タイトルが素敵すぎませんか?
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アンネの木
¥800
SOLD OUT
イレーヌ・コーエン=ジャンカ 作/マウリツィオ・A.C・クゥアレーロ 絵 石津ちひろ 訳/くもん出版 2010年12月発行 オランダ・アムステルダム。1943年から1945年、ユダヤ人のアンネ一家が迫害から逃れながら生活していた「隠れ家」の前に生えていたマロニエの木が語る戦争の証言です。 遠くから戦争が近づくにつれ、「してはならない」ことが増えていき、やがて「存在してはならない」とされたユダヤの人々。息を潜めながら生きるアンネは、窓から見えるマロニエの木を生きる同志として希望を重ねていましたが… 今でも読み継がれる「アンネの日記」、アンネ・フランクの中にもたびたび記されたマロニエから見た戦争です。 このマロニエの木は実在していましたが、2010年の台風で倒れて一生を終えました。しかしこの苗木は世界中に渡り、日本では福山市などで今でも戦争の無意味さ、平和の尊さを伝えています。
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【再入荷】絵で読む 広島の原爆
¥2,860
那須正幹 文・西村繁男 絵/福音館書店 1995年3月発行 84ページ 先日お亡くなりになった児童文学作家の那須正幹さんと、絵本作家の西村繁男さんのタッグによるシリーズの絵本です。 当時の世界の情勢、核兵器の開発の様子、当時の人々の暮らし、落とされた原子爆弾の詳細、その後の広島、核と表裏一体となってしまった世界などの解説を、たくさんの証言や資料をもとに描かれた、絵本のスケールを超えた解説書でもあります。そこに至るまでの長く、とてもたくさんの背景や、それによって断ち切られたもの、残ったもの、変わってしまったものなどを含めて、被害の大きさだけではない「原爆」という「ひとつの事実」に近づくことができると思います。 「原子爆弾=原爆」、誰が作り、なぜあの戦争で利用されることに、日本に落とされたのか。当時を生きた人々、どういった暮らしをしていたのか。あの日、あの時間、なにが起こり広島の人々は、人類はどうなっていったのか…1945年8月6日の朝にも、セミがたくさん鳴いていたそうです。 文を書かれた那須さんは、あの日を広島市で経験された被爆者でもあります。
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自然と神々と暮らした人びとの民具 小原かご
¥1,980
荒井恵梨子/能美舎 2023年5月発行 古来より日本の山深い集落の多くでは、稲作、農作に加えて雪で閉ざされた季節にできる仕事をもち、自然と神々を崇拝する自給自足生活を送ってきました。 この本に紹介されるのは「小原かご」。滋賀県北部にかつてあり廃村となった小原村の、雪深くなる冬の仕事は「かご作り」。電気も水もない時代の冬の仕事として、山の仕事ができる時期に材料となる「木」(小原かごは、若いカエデやモミジの皮で作られた、木のかごです)を見つけておいて、先祖より一家の長男だけに受け継がれてきたかご。丁寧に作られ、人々が自分の足で収穫したものを売り歩いた時代、40㎞先の地域まで伝わったといいます。 伝承者の太々野さんは、いちど廃れてしまった小原かごのただ一人の伝承者であるとともに、若い世代へかご作りだけでなく当時の人びとの様子を伝えられています。いにしえより伝わる小原かごのそばには、山、空、自然とともに暮らした人々の記憶があります。歳月を経て今も各家庭で大切にされる、あめ色に変化した小原かごは、そうして今また若い世代へ伝わっていきはじめています。 滋賀県長浜市。琵琶湖の北側に結婚などで移住して暮らす人々が本づくりをしている小さな出版社「能美舎」の発行です。
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【新刊・再々入荷!】言の葉連想辞典
¥1,980
あわい 著/遊泳舎 2019年6月発行 *前回完売後、引き続き多数お問い合わせをいただきましたので、新刊にてお取り扱いを開始しました。そのため価格が前回とは変更になっています。 見知っていても使えない言葉、ニュアンスだけでしか使ったことのない言葉、そもそもまだ出会っていない言葉…この世にはさまざまな言葉があふれています。 この本は、何万もの言葉が収録されている訳ではないけれど、自然や行動、感情、色などの漢字一文字のシーンから連想される単語や熟語、ことわざなどを、爽やかなイラストを添えて紹介してあります。 例えば「風」からどんな風景を想像しますか?花の香りを運ぶ風?冬、吹きやんだ後に手に傷ができているような、かまいたちのような風?夏の熱い空気を運ぶ風?辞書のようにそれぞれの言葉の解説を読みながら、なぜかエッセイを読んでいる感覚にも陥る不思議。 巻末には逆引きインデックス付きなので、気になる言葉をみつけて意味を探るのも、占いのようでおもしろいです。自分のものとして使いたい好きな言葉が増えそうです。
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あまの川 宮沢賢治童謡集
¥1,100
SOLD OUT
天沢退二郎 編・おーなり由子 絵/筑摩書房 2001年7月発行 「宮沢賢治さんの童話には、たくさんの、魅力的なウタがちりばめられています。かねてからわたしは、それらのウタはみんな、独立して読み味わわれるのを、待っているような気がしていました。」(【はじめに】より) 宮沢賢治が生前に唯一発表した童謡「あまの川」をはじめ、数々の童話の中に登場したうたを、自らも詩人で宮沢賢治の研究者でもあった天沢退二郎さんが編み、作家で絵本も多数手がけられるおーなり由子さんが、やわらかな絵を添えられています。そのうたからは、木々や動物、星たちのなかにいきる自分もまた自然のなかの小さなひとりだと思えるよう。 「風の又三郎」「双子の星」などの童話から48のうたが集められた1冊。声に出して読んでもリズムが心地よく楽しい本です。
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いかれた慕情
¥1,870
僕のマリ/百万年書房 2023年6月発行 「わたしはずっと、君みたいになりたかった。」、これは、明るい柔らかい花の絵が飾る表紙をめくって、一番最初に目に入ってくることばです。 精力的に書かれる文筆家の僕のマリさんのエッセイ集、書き下ろしのものもたくさん収録されています。夫について、家族について、音楽について、青春について、そして僕のマリさんにとって書くこととは… 情熱(著者のものなのか、秘めた自分のものなのか)を感じながら、タイトルの「いかれた」も、冒頭の「君」もずっと頭のすみに抱えながら読める1冊です。
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【再々入荷】こんにちは!さよふしぎたんていしゃです!2
¥770
SOLD OUT
さよたんてい 著/ADAMay Publishing 2020年12月発行 56ページ *特典「つまらない生活を捨てろ」ホログラムステッカーつき 大人たちのお悩みに独特の切り口で優しく時にはキビしくお答えしてくれたパート1から1年。ますます鋭い117件の依頼へのお答えは、どのページを開いても「あっそうだな~」という言葉に出会えます。 10歳になったさよたんていの日常が垣間見れるページも収録、もしかしたらさよたんてい、意外と近くに住んでる普通の女の子かもしれないです。
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【再入荷!】さよたんていのステッカー「貼っていいよ?」
¥440
SOLD OUT
ADAMay Publishing さよふしぎたんていしゃより、かわいいステッカーの入荷です! 透明タイプの43ピース。「おすし」「おもち」「ポテト」「カツ丼」「アイス」「ハンバーグ」「クッキー」「からあげ」と、食べ物多めなおちゃめステッカーですが、「風をきるイメージ」「りそうをすてる?」などのさすがなメッセージも。スケジュール帳のおともに、手書きお手紙のアクセントにどうぞ! *リトルプレス版「こんにちは!さよふしぎたんていしゃです!」も再入荷です!再版予定は今のところないため、在庫限りとなります。
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戦争が町にやってくる
¥1,760
ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ 作 金原瑞人 訳/ブロンズ新社 2022年6月発行 世界のどこかにある美しい町、ロンド。住人は町の中心にある、歌をうたう花のある温室を大切にしながらささやかに暮らしています。仲のよいダーンカ、ファビヤン、ジールカの3人は心からこの町を愛し、自分のできることをしながらやさしく生きています。そこへ静かに忍び寄ってきたのは闇のような「戦争」。温室の花たちは歌うことができなくなり、町から歌声が消えました。みんなが傷つく中、ダーンカが見つけたのは「心も心臓もない戦争、その戦争自体が恐れているもの」・・・ ウクライナに生まれ育った著者のふたり。2014年のロシアによるクリミア侵攻まで、ウクライナには大人と子どもが戦争についてともに話せる絵本がなかったためふたりが作った、すべてのひとが「平和と戦争」について話すための絵本です。 戦争が終わっても、町も人も元通りにはなりません。戦争の傷と記憶を抱えて生きていかねばならなくなるのです。こころもからだもないのにある日隣にやってくる戦争とはいったいなんなのかを考えるきっかけとなる、ちいさな勇気を持つ絵本です。
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本屋なんか好きじゃなかった
¥1,430
日野剛広/十七時退勤社 2023年5月発行 「本屋なんか好きじゃなかった」、表題が過去形であることの意味を読後につらつらと思いました。 著者は千葉県佐倉市志津の書店「ときわ書房志津ステーションビル店」にて店長をされている、書店員歴30年の日野剛広さん。子どものころは本が嫌いだったとおっしゃる日野さん。音楽が本よりも好きだとおっしゃるだけに、著書の中には音楽にまつわる話もたくさん出てきます。本と音楽、そして本屋。それらは誰のためのものであるのか、あるべきなのか、読み進めながら自分の中にも答えは出てくると思います。 「本の持つちから」なんかすべての人になくても、きっかけになることがある。「SIONとホームレス」という章に出てくる感情のゆくえはまさにそうかもしれません。 本屋なんか好きじゃなかったのに、30年も本屋にいらっしゃる理由。自分に置き換えるとなんなのか。読み終えた後にはきっとなにか思い浮かんできます。
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【再入荷】本を抱えて会いにいく
¥1,210
橋本亮二/十七時退勤社 2020年11月発行 ひとりの時間。内面を深く見つめる大切な時間。 やがて視線が外へ。 会いたい人のいる好きな本屋へ。 見つけたら手をぶんぶん振って。 かばんにはいつも本が。 なにを話そう。笑顔で、会えなかった時のあれやこれや。 会えなかったり、マスク越しにしか話せない時、 「本を抱えて会いにいく」時間が、 まるで花を渡しに行くような、ドキドキしてうれしい時間だった。 それも今の自分を作っているもののひとつ。 著者の橋本さんはそれを「たしかに生きた証」と記されています。 自らも出版社に勤務しながら、友人と出版レーベル「十七時退勤社」で本を作られる、橋本亮二さんの、本と本にまつわるエッセイです。 巻末には登場した本のリスト付き、気になった本とのつながりも作ることができます。
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新装版 純喫茶とあまいもの
¥1,760
難波里奈/誠文堂新光社 2018年7月第1版・2023年2月第2版新装版発行 落ち着いた佇まいの純喫茶とは切っても切れない魅惑の「あまいもの」。一人でも、だれかと一緒でも。著者の難波里奈さんがおっしゃる「素敵な空間と時間が待つ喫茶店」で味わうあまいものはなぜか気持ちをゆるめてくれます。ショーウインドウに並ぶサンプルを見るだけでもテンションがあがるのは、その「純喫茶」と「あまいもの」が、その時の自分に必要なサプリのように、からだやこころが欲しているからなのかもしれません。 この本は、数ある名店のなかから特に記しておきたい「とっておきのあまいもの」を紹介されています。お店は2018年の東京近郊が主ですが、その各店にまつわる物語のひとつひとつにまた味わいがあります。お店の、家族の、お客さまとの、守っている味の物語。残念ながら閉店してしまったお店の記憶に残すべきお話も収録。行ったことのない、知らないお店なのに愛着がわいてくる、そしてかわいいあまいものの大切さを再認識させられる、大切に読みたい1冊です。 帯の曽我部恵一さんのことばがまた名ゼリフ、苦みを知ってるからよりあまく感じられるのかも。街の純喫茶であまいもの、日常からの少しの逃避は時に大事な時間なのだと思います。
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夜のおたんじょう会へ
¥1,980
きたによしこ作・絵/ニジノ絵本屋 2022年5月発行 (2014年に私家版で出版されたものの新装版です) *著者イラストサインつき 特製「ぼうしケーキ」をかぶった女の子「あたんちゃん」と犬のモモ。夜のおたんじょう会に行くために、バギーにプレゼントをつめこんで歩いていきます。街をこえ、林をぬけ、川をわたり、たどり着いたお屋敷で待っていたのは・・・ あたんちゃんや「ぼうしケーキ」のかわいらしさに惹かれて読んでいたはずなのに、なぜだか読後に不思議なせつなさとあたたかさで胸がいっぱいになる絵本です。やわらかいイラストで、だんだんとぼうしケーキのイチゴが、闇を照らすキャンドルにも見えてくるよう。 英語訳・イタリア語訳つき、この絵本のイメージから作られた「はじまりのうた」が聴けるQRコードもついています。お誕生日のプレゼントにもどうぞ。
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【再入荷】自由が丘3丁目 白山米店のやさしいごはん
¥1,760
SOLD OUT
白山米店お母さん/ミシマ社 2011年3月発行 96ページ 182×8mm お母さんがお嬢さんに伝えたいレシピ。受け取ったお嬢さんが、お母さんのレシピをまとめ、言葉を加えてできた1冊です。 手書き文字、イラスト、「こうしたらいいよ」のアイデア・・・そう、レシピだけでなく、この本まるごとが手づくりで愛情たっぷりなのです。 伝えたいものは、ふだんの生活の中にこそあって、それを改めて意識して残したいと思った時の「書く」作業の楽しさも思い出しました。 ある時期、わたしもレシピノートを作っていたことがありました・・・ 季節の旬に添って41のレシピと、帯の裏にも特典レシピが掲載です。手書き文字が温かいですよ。
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【再入荷】はやくはやくっていわないで
¥1,650
SOLD OUT
益田ミリ 作・平澤一平 絵/ミシマ社 2010年10月発行 小さな船の「わたし」。隣の船とは違って早く海を泳げるわけでもないし、大きくもない。誰かにとっての良さでくらべられたらどきどきして小さくなる。言いたいことも言えない。でも何も感じてないわけじゃない。わたしも前に進む。あなたとは違う、それぞれの早さで。 小さな声にちゃんと気づきたい、気づいてほしい、やさしいことばと絵からなる、ロングセラーの絵本です。