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全国駄菓子屋探訪
¥2,090
土橋真 監修/トゥーヴァージンズ 2023年1月発行 「駄菓子」はいまでもスーパーやコンビニ、ショッピングモールに入っている専門店で買うことはできますが、「駄菓子屋さん」ともなると、近頃は見つけるのも難しいかもしれません。 この本を監修された土橋真さん、幼いころには駄菓子屋通いをされたものの、成長につれていったんは卒業。2011年、偶然見つけた駄菓子屋さんに入られたことから「駄菓子屋さん」の魅力を再認識。「駄菓子屋文化研究家」の肩書を持たれ、ブログやメディアで魅力を発信されています。 「駄菓子屋」に通った経験のある大人ならわかるはず。限られたお金の使い道や、異年齢・異世代間での交流のしかた、居心地の良い場所にある暗黙のルール、家や親しい人には打ち明けられない気持ちをついほどいてしまう、家や学校(今なら職場でしょうか?)とは違うサードプレイス・・・これらって、今にも通じることばかり! それらを教えてくれた場所、社交の場でありながら学ぶ場所でもあった「駄菓子屋さん」、絶滅危惧種だと思っていたらとんでもない!古くから続く歴史ある駄菓子屋さんから、つい最近オープンされたネオ駄菓子屋さんまで、全国の味のある駄菓子屋さんの紹介とともに、なつかしい駄菓子や、駄菓子屋にまつわるコラムも充実の1冊です。 土橋さんの唱えられる「駄菓子屋には座敷わらし効果がある」説、ああ確かにそうだなあ!と、つい笑顔になります。駄菓子をおともに、ゆっくりとどうぞ。
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ここはおうち
¥2,420
SOLD OUT
ぶん 谷川俊太郎/え junaida ブルーシープ/2023年4月発行 「いきたいところへ いっちゃう わたし」。今日はわたしのおうちから、ねこといっしょにおでかけ。はるかはるかかなたまで。ひとりにみえてもひとりじゃない。おうちにかえってきたときは、土星のわっかだってもってかえっちゃう。どこまでもいける、いつだっていける。海だって、知らない町だって、宇宙だって自分のなかに。 詩人・谷川俊太郎さんと、画家・junaidaさんが、往復書簡のように言葉と絵を交わして編まれたという絵本。手の中に広い広い世界がひろがります。
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そして市場は続く 那覇の小さな街をたずねて
¥2,200
橋本倫史/本の雑誌社 2023年3月発行 *著者サイン入り 沖縄県那覇市の第一牧志公設市場。戦後まもなく自然発生した闇市から、「まちぐゎー」(市場の意、「ぐゎー」は「ちいさな」といううちなーぐち)が形成され、県民の台所としてのみならず観光客にも愛されにぎわいました。 古来から沖縄では、様々な文化が取り入れられています。まちぐゎーの店主たちもまた同じ。近年は地元の人のみならず県外・海外出身者もあり、市場には常に新しい風が吹いていました。 そのまちぐゎーも老朽化に伴い、一時移転ののち現在地への建て替えが決まりました。その姿を残しておこうと、著者の橋本倫史さんが移転期間の4年を、店主に丁寧に取材されたドキュメントです。 街は絶えず動き姿を変えますが、残り続けるものもあります。移転前から市場に通って見続け、聞き続けられたまちぐゎーの店主たちの言葉や想いは、先祖を大切に思う沖縄の人々の変わらないものであり、受け継ぐものであり、新しく取り入れたものでもあり、変わる時代を受け入れたものでもあります。 おりしも移転期間の4年は、コロナに翻弄され続けた市場の4年の記録となりました。変化を受け入れる沖縄の人と街、まちぐゎーの下を暗渠となって流れる川のように脈々と受け継がれるべきもの。身近にもそういう街の変化が、いま見られていませんか。
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【再入荷】「手紙を書くよ」
¥1,540
橋本亮二・ 赤阪泰志 鎌田裕樹 佐藤裕美 佐藤友理 中田幸乃/十七時退勤社 2022年11月発行 好きな人との手紙のやりとり。相手のことを思いながら、相手と過ごした大事な時間をたどりながら、次に会う楽しみを想像しながら。 誰かのことを思い浮かべしたためたことばを、手紙にして相手に届ける。考えてみると、とても裕福な時間のやりとりかもしれません。 大手出版社の営業として、また出版レーベル「十七時退勤社」として本に関わる著者の橋本亮二さんが、本や書店を介して、自身にとって大切な存在となった5人と交わした2通ずつの手紙と、エッセイが収録されています。 どの手紙にも共通するのは相手や他者への「思いやり」。 人と人が出会う。世界には何十億という人がいる中で、すれ違うだけの関係に終わらなかった誰か。いつもの短文メッセージのやり取りもいいけれど、腰を据えて「手紙」を送る時間をもちたくなる、やわらかい1冊です。
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【再入荷】YMOのONGAKU
¥2,750
藤井丈司/アルテスパブリッシング 2019年3月発行 藤井丈司さんは、YMOアシスタントを1980年春から散開まで務められ、その後はシンセサイザー・プログラマー、プロデューサー、アレンジャーとして、数多くのアーティストと作品を手掛けています。 日本にシンセサイザーが入ってきたのは1971年、富田勲さんのもとへ。そのころ細野晴臣さんは、「はっぴいえんど」でアルバム「風街ろまん」を発表、高橋幸宏さんと坂本龍一さんは大学1年生でした。 その後の3人がどうやって集い、誰も聴いたことのない音楽を作り続け、世界がどう反応し、今に至るのか。YMOのレコーディングの際に残されている「トラック・シート」(著者いわく「録音の地図」のようなもの)をたどりながら、曲作りや録音時のエピソードを、その時々のアルバム制作に関わった人との対談をもとに掘り下げていく、今なお人々を魅了し続けるYMOの音楽を掘り下げる、アルバムと、YMOのバンドとしての解説書です。 アルバムを聴きながら対談を読むと、新しい音の発見や、当時の録音スタジオの様子をイメージできます。世の中は高度成長期からバブルへ。世の人気に翻弄されながらも誰もの想像のはるか上をいい意味で裏切り続けて音楽を作り続けたYMO。圧倒的人気と孤独。あらためてじっくり音源を聴きながら追体験してほしい1冊です。
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【再入荷】よるにおばけと
¥2,420
みなはむ/ミシマ社 2022年10月発行 はじめての場所に行き、はじめての人に会う。新しいつながりをつくる時、期待やよろこびと同じくらい、なんとも言えない不安もわいてきます。 真っ暗だけど、心地よい風の吹く夜の闇へでてみようか。みんなに見えるわけではない、わたしだけのおばけが夜の森を案内してくれます。「だいじょうぶ、こわくない」と、おばけが何度でも背中を押してくれます。たとえ隣にいなくても、触れられなくても、たしかに感じるなにか。おばけとはなんでしょうか。 あらたな旅立ちを迎えるすべての方へ。
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【再々入荷】つたなさの方へ
¥2,420
那須耕介/ちいさいミシマ社 2022年9月発行 53歳という若さであの世へ旅立たれた、京都大学教授で法哲学者の著者、那須耕介さん。2019年7月から2021年8月まで京都新聞に連載されていたエッセイをまとめた1冊です。 「巧みでない、うまくない」というような意味の「つたなさ」の方へ、とは?と思い読み進めますが、能力や成果を追う一方で、人がもともとあわせもつ「余白」のような部分が少しづついとおしく思えてきはじめます。帯に書いてある「もう一つの小さなものさし」とは、他人の、そして自分の「余白」を認めることかもしれません。 病とともに生きる中で書かれた連載14編に、未発表の1編。そのどれもが、「余白」についての部分を書きながらきりっとした表情です。 「この出版社から本を出したい」とおっしゃられていたというミシマ社より発行。美しい装丁はクラフト・エヴィング商會によるものです。
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【再入荷】しかもフタが無い(ちくま文庫)
¥880
ヨシタケシンスケ/筑摩書房 2023年3月発行 絵本作家・イラストレーターのヨシタケシンスケさん。ヨシタケさんは日々の出来事に妄想を加えられたアイデアを、メモのかわりにスケッチされています。 この本は、30歳までに描きためられた「アイデアスケッチ」がそのまま本となったデビュー作を文庫化したものです。フフッと笑えたり、あっ!と思ったり、そうそう!と思いだしたり・・・「しまった!『ありがとう!』って言い忘れた!」のとなりにある、「しかも!『ごめんなさい!』も言ってない!!」って・・・この経験、きっと誰にでもあると・・・ ヨシタケさんの頭の中を見つつ、自分の頭の中もあらわになるような、楽しいスケッチ集です。「なくなってしまう」「生まれかわる」「のこす」・・・「文庫版あとがき」には、歳を重ねたいまのヨシタケさんの頭の中もかいま見えたり。
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ちきゅうパスポート:えほん作家から地球の子どもたちへ
¥1,980
発起人/あべ弘士 石川えりこ ささめやゆき 田島征三 高橋雅之 広松由希子 BL出版/2023年3月発行 戦争・パンデミック、閉塞感の中を生きる世界の子どもたち。今からを生きる子供たちに必要なのは「国境」よりも「希望」であり、みんなが手をつなぐこと・・・ 絵本作家たちによる、「ちきゅうパスポート」という企画から生まれたこの本、6か国24人の絵本作家たちによって、想像の国が描かれています。じゃばら式のこの絵本、それぞれの国と国は、手や足やしっぽやくちばしなどで、お互いがつながっているので、手のひらの中でどんどんつながって、大きく広い世界があらわれます。 世界を自由に旅するパスポート、いつでも、どの国にも行ける、誰とでも話せる。世界はひとつで、ワクワクであふれる・・・そんな地球を世界の子どもたちに! ※本書の収益の一部が、ウクライナの子どもたちの支援のため寄付されます。 【参加作家】 あべ弘士 /石川えりこ/加藤休ミ/きくちちき/さかたきよこ ささめやゆき/スズキコージ/田島征三/ tupera tupera/長谷川義史 はたこうしろう/降矢なな/堀川理万子/松成真理子/ミロコマチコ 村上康成 /吉田尚令 /ペテル ・ ウフナール(スロバキア)/ローラ ・ カーリン(イギリス) ピート ・ グロブラー(南アフリカ)/ホジェル ・ メロ(ブラジル) ロマナ ・ ロマニーシン&アンドリー ・ レシヴ(ウクライナ)
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あの日からの或る日の絵とことば 3・11と子どもの本の作家たち
¥1,870
筒井大介 編/創元社 2019年3月発行 2011.3.11、あの日、どこで何をしていましたか。それから今日までを、どのように過ごしていますか。どんな時に、あの日見たり感じたことが感覚の中によみがえってきますか。 あの日が、すべての人の中にあった基盤のようなものを変えたのではないか・・・この本の編者で絵本編集者の筒井大介さんは、あの日を境に、世に出る絵本の傾向も、より生命力にあふれたり、日常をいとおしむ本が増えたようだと書かれています。 ならば絵本作家たちはあの日のこと、あの日からのことをどのように抱えて今を生き、作品を作っているのだろう・・・32人の絵本作家の、3・11、1・17、それからの日々の或る日の記憶が、絵とエッセイとで紡がれました。 それぞれの作家の或る日の記憶の中には、自分があの時に感じた記憶とふとリンクするものがあります。悲しみ、怒り、怖さ、そして喜びや希望。「思い出す」ということは、もしかしたら忘れようとしてしまっていたのかもしれない、それらをあらためていま一度心にとめて、抱える。32人の絵とエッセイは自分の記憶とも重なります。 【参加作家】阿部海太/荒井良二/飯野和好/石黒亜矢子/植田真/及川賢治/大畑いくの/加藤休ミ/軽部武宏/きくちちき/坂本千明/ささめやゆき/スズキコージ/高山なおみ/tupera tupera 亀山達矢/寺門孝之/中川学/中野真典/nakaban/長谷川義史/ハダタカヒト/原マスミ/樋口佳絵/穂村弘/牧野千穂/町田尚子/ミロコマチコ/村上慧/本橋成一/本秀康/ヨシタケシンスケ/吉田尚令
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彼岸の図書館-ぼくたちの「移住」のかたち
¥2,200
【彼岸の図書館-ぼくたちの「移住」のかたち】 青木真兵・海青子/夕書房 2019年10月初版 268ページ *この本は新刊本です 著者の青木さんご夫妻の選んだ「あたらしい移住」。それは、「どこに住むか」よりも「そこで何をして、どのような自分になるのか」にあるように思います。 「なにかがおかしい」今この時代、青木ご夫妻と同じようにあたらしい意味での移住を考えたり、既に実行したりしている方も多いですが、体調を崩したために居を移したご夫妻が土地に馴染み、自宅を私設図書館として解放し、地に足をつけて生活される様子をぜひ読んでみて下さい。私自身、自分の中にあった考えが少し変わる部分をいくつか見つけました。 この本を出されたのは一人出版社の「夕書房」さん。縁あって手渡しで買わせて頂き読んだこの本を出版された「夕書房」さんもまたあたらしい移住者かもしれません。
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肝腎
¥1,650
FOLK old book store 2021年5月初版発行 「肝腎」、その表記のとおり欠かすことのできないもの。もしその大切なものを失ってしまった時、その代わりになりうるものって、自分なら読んできた本や読書体験かもな…。この本を編集された大阪の「FOLK old book store」の吉村さんは、「みんなの肝腎はなんやろ」と、2019年夏から2021年春、その時々に「この問の答えを聞いてみたい」と思われたさまざまなジャンルの方計100人に各2冊をピックアップしてもらい、集められた200の本の紹介文を、1冊の本にまとめられました。 書影に添えられた紹介文は長いものやズバッとひとことのものなどそれぞれですが、選者のプロフィールと見比べながら読むと、なんとなくイメージを浮かべたり、「そうそう!」と共感したり、お会いしてみたくなったり…と、ブックガイドだけでなく、もう少し向こうが見えてくるようです。 「肝腎」には、「心」という意味もあるよう。100人のいろんな心。本の見返しとスピン(ひも状のしおり)の鮮やかなピンクで、心に元気が出てきます。巻末に添えられたマンガは、会えない時間を超えて新しい出会いがありそうな気持ちにさせられるよう!
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みんなたいぽ
¥2,200
マヒトゥ・ザ・ピーポー 文・荒井良二 絵/ミシマ社 2023年2月発行 「ダメじゃん」と思ったものの自由をとりあげ「たいほ」するおまわりさん。 絶対的権限をふりかざして、でも情に流されながら。 ライオンのひとみに映る色をきれいだと思いながら、 ことばが暴力になることを知っていながら、 世界が音であふれていることを知っていて、人間以外のものも存在することも知りながら。 最後には自分自身をも「たいほ」してしまう。 意見の違う他者を時に「ないもの」にする世の中では、 「ごちゃまぜ」が作り上げる唯一無二の美しさを知ることはできないのです。 「ごちゃまぜ」の楽しさ、美しさを、じっくり目を凝らして味わってくださいね!
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幸せに長生きするための今週のメニュー
¥2,750
ロビン・ロイド 詩 中川学 絵/ちいさいミシマ社 2023年1月発行 アメリカからやってきた、民族楽器奏者であり詩人のロビン・ロイドと、お寺の住職をしながらイラストレーターとしても活動する中川学が贈る、 日英併記の詩画集。59編を収録。 (ミシマ社サイトより) 日本で耳にした尺八の音色がきっかけでそのまま日本に暮らすロイドさんの言葉は、どこかその地域に根付く楽器の音色のようなあたたかさがあります。中川学さんの描かれる線画とマッチして、なにやらいつか見て、知らず知らずのうちに自分の中にピン留めしていた懐かしい風景のよう。季節や空気の変わる瞬間の音に気づける自分であるための、ある意味やはりレシピ集かも。四季の移り変わりのリズムが心地よい詩画集です。
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【再入荷】カヨと私
¥2,200
内澤旬子/本の雑誌社 2022年7月発行 小豆島の海の見える家で、ヤギの「カヨ」を迎えた著者、内澤旬子さん。迎えたのはペットとしてではなく、家の周りの草を食べてもらうため。しかし孤独に強いといわれるヤギなのに、ひとりになると明らかに「さみしい」と呼んでいるよう。真っ白く美しいカヨ。次第にカヨは私にとってかけがえのないパートナーとなります。カヨもまた徐々に環境を受容し、著者に身を委ね、カヨと私の濃密な時間が流れます。 幼かったカヨは、ほどなく母となり、新たな守るべき存在を得ます。 カヨが、カヨの家族が健やかに幸せに生きてくれますように。カヨと私。ことばがわかるはずもないカヨと私の間に確かにある確固たる信頼感は、あの濃密な時間があったからこそ。ならば、互いの関係性が疎になりつつある人と人との間に必要なものが、この本の中にあるように思います。 「いらっしゃい、ジュンコ」、緊張して著者のもとにやってきた守るべき存在は、威厳をもち自信に満ちて、ともに生きていく存在になりました。
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FULL本屋
¥500
赤目キクヤ/2017年12月発行 ある日偶然お店の前を通りかかり、その怪しい外観の虜になってしまった赤目キクヤさんが描かれた、高松市の予約制本屋「なタ書」の実話漫画です。 なタ書と店主の藤井さんに心惹かれる赤目キクヤさんの目線が、自然と自分のものと重なり、階段の上から見下ろす風景のコマはちょっとホロっとしますが、そこで終わらない物語の続きをぜひ味わってください。
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パン屋日記
¥2,400
甲斐寛子 著 2021年11月初版/2023年1月第2刷 *委託先にて展示していた本です。ご了承ください。 あったかくて、いい香りに包まれて、朗らかで快活な店員さんと穏やかなお客さま・・・パン屋さんのイメージって、「しあわせ」の象徴のよう・・・(あくまでイメージです) 著者の甲斐さんも、そんなイメージを持ってレストラン併設のパン屋さんで働き始められますが、待っていたのは当然ながら想定外のできごとばかり・・・ そんな日々をウェブで日記として連載されたエッセイ「パン屋日記」を本にまとめられました。 広島では有名なローカルチェーンのパン屋「どうぶつベーカリー(仮名)」。そこで働く人、お客さま、出入りの業者さん・・・ネコをカバンにいれてきたり、店員に一緒にランチを食べようと言ったり、夜更けにネコが侵入してきたり。どうしてこうも個性的な!?と思いながら読み進めますが、あるころからなぜか、「これは私の周りなら、あの人かなあ・・・」と思い浮かべ始めます。頼まれてもないのに困りごとをささっと解決したり、あとで思い返せばそっと弱っている人に寄り添っていることだったり、譲れない大事なものを守っていたり・・・文中に出てくる、用務員の木村さんのことば「この世界に存在するものは、価値のないものはひとつもない」が心に残ります。 人は優しい、ぶっきらぼうでも、つっけんどんでも、ことばにしなくても。豪雨災害のさなかに復旧作業をされる方を思う、原爆の日に自分のやるべきことをしながら静かに思いをはせる、そしてコロナの自粛が明けたときに起こっていたこと、ほんとの日常に合間には、忘れられない、忘れたくない日々のエピソードの日記もあります。 パン屋さんで交わる人々を通して、ささやかな日々の中にあふれる優しさを集めた、焼き立てパンのようなあたたかい日記です。 初版とはデザインも装丁も一新されました。著者の甲斐さんが「新しく手に取られる方に、新しいワクワクを」との思いからのことだそうです。「まだ見ぬお客さま、いらっしゃいませ」、甲斐さんからの優しさたっぷりの1冊となっています。
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消えそうな光を抱えて歩き続ける人へ
¥1,760
安達茉莉子/ビーナイス 2020年11月発行 「消えていった光たち 一度生まれたものは 失われることなんてない ただ世界の中に 溶けこんでいくだけ (本文より)」 だれもが「光」をもってわたしとなる。 たくさんの光があって、この世界がある。 わたしの光、あなたの光、まだ知らないだれかの光があってこその世界。 声高に何かを言い続けることが強いのではない。 他人の光を消しても自分の光が大きくなるわけではない。 いまある世界の小さな光たちを大切に抱えて生きること。 あたたかな絵と、添えられた言葉の数々です。 自分の中の奥の奥にある、ほのかだけど確かな光を抱えるすべての人に呼びかける、 「言葉」を拠り所にして制作活動を続けられている安達茉莉子さんの詩画集です。
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【再入荷】BRANCH_HIROSHIMA
¥330
著者/わたのはらさゆ 2019年6月第2版発行 40ページ SIDE A・Bの2部構成。SIDE Aは「かつてそこに在った街」、広島駅周辺や横川にあった伝説のハンバーガー屋、広島西飛行場といった、確かにそこに存在していた場所の過去と現在の観察記録です。奇しくもまた今その場所は変わろうとしています。現在とは、未来から見ると過去となるほんの一瞬です。全国各地で進められる再開発とはなんなのか、自分の思いと重ねながら読んでみてください。 SIDE Bは、「あなたの知らない宮島」の続編とも言える、観光客はなかなか行かない、宮島の弥山登頂記です。
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【再入荷】BRANCH_HIROSHIMA Vol.2
¥330
著者/わたのはらさゆ 2020年2月発行 42ページ SIDE A・Bの2部構成。SIDE Aは「暮らすように旅する土橋」。市電では西へ、南へ、そして北への乗り換え電停である土橋。交通の要でありながら、少し東の八丁堀・紙屋町地区とは違い、「人の暮らし」が濃い場所です。著者のわたのはらさんが、まさに土橋を歩いて街を覗く「わたし」になって、ページとともに旅(街歩き)が進みます。 今号はSIDE Bも「土橋」。土橋発信のFM音楽番組「土橋商店街 音屋本舗」、この番組のパーソナリティへの尊敬の念から、「2足以上の草鞋を履く人の魅力」や「現代の民藝」ともいえるものの良さについてたっぷり語られて(著されて)います。
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【再入荷】BRANCH_HIROSHIMA vol.3/移動手段が旅になる
¥330
わたのはらさゆ 著 2022年2月発行 以前は必ずカウンターで相談して出かけていたいた「旅」は変貌し、自宅のパソコンやスマートフォンから旅を作るようになり、そしてコロナ禍の現在ではそもそも「旅」を企画する機会すら減ってしまったように思います。 不要不急の外出を減らせと言われても「ああ、どこかに行きたい」との種火のような思いはずっとくすぶり続けたまま。ならば日常を少しだけ旅仕立てにしちゃえばどう? 広島在住の著者わたのはらさゆさんの提案する、「日常」に少しの「遠回り」というエッセンスを加えた、少しの非日常の旅ログ3本です。 呉線経由の美しい海沿いを走る観光列車「etSETOra」乗車での移動記録に、瀬戸内ならではの生活航路クルージング、そして広島市内でダムカード? いつもの外出も今日は旅気分でどうぞ!な、あなたの代わりの「広島支店」なリトルプレス、シリーズ3冊目です。
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縁食論-孤食と共食のあいだ
¥1,870
*好評につき新刊で再入荷しました 藤原辰史/ミシマ社 2020年11月発行 188×128mm 192ページ 「縁側」で時間を過ごしたことはありますか。家の中とも外とも違う、家族とも過ごせ、近所の人が玄関からでなく訪れてきて話したりお茶を飲んだりする「ふち」であり「縁」をつなぐ場所。 著者の説く「縁食」とは、ひとりぼっちの「孤食」や無理やりなつながりの「共食」でない、新しい概念です。「食べもの」に値段がつく以前に大量廃棄される事実もある今、世界の飢餓状態の人を無くしたり、思うような食が摂れない・与えられない人の持つ罪悪感を減らすようにするには。また「こども食堂」の持つ意義、「食」は誰と、なにと作るのか、「縁食的サードプレイス」とは?など、人と会う機会を極力減らすように言われる今、考えてみたい「縁食についての考察」です。
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にっぽんのおやつ
¥880
白央篤司/理論社 2016年3月 第2刷 「3時のおやつ」はだれもが楽しみにする食文化のひとつです。しかし端から端まで、全長3000キロを超える日本列島。気候も文化もそれぞれ違って当たり前。ならば、47都道府県の「おやつ」にはどんなものがあり、何を楽しく食べたのか。フードライターの白央篤司さんが取材されて、「写真絵本」としてつくられた、どのページにも幸せがつまった、ワクワクする1冊です。 お菓子や甘いものといった、一般的に考えられる「おやつ」以外にも、その地方以外の人には知られていない名産や、おすそわけしたりされたりする特産物、おみやげとしていただいたことのあるお菓子など、さながら47都道府県それぞれが自慢したい「わたしの暮らす場所のおいしいもの」の図鑑のようでもあります。目次はありませんが、最終ページの日本地図に書き込まれた「おやつ」一覧が、社会の授業のように、食べたことのある地方を別の色で塗ってみたくもなったりします。まだ食べたことのないおやつ、いくつくらいあるでしょうか? ※見返し部分にゆるめの折り跡がありますが、全体的に大変美品です。ご了承ください。
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【再入荷】正しい目玉焼きの作り方 きちんとした大人になるための家庭科の教科書
¥770
監修:毎田祥子、井出杏海、木村由依、クライ・ムキ イラスト:森下えみこ 河出書房新社 2016年12月発行 春は新生活のスタートの季節、一人暮らしを始める方も増えることでしょう。 この本に登場するのは、説明書を読まないタイプの姉と最初に説明書を読むタイプの弟。進学で家を出た弟が、先に一人暮らしをしていたズボラな姉との共同生活を始めます。テキトーな暮らしをしていた姉に弟は絶句・・・そこで洗濯、料理、掃除、裁縫の暮らしの基本を、その道を究める4人の先生が姉にアドバイスします。次第に変わる姉の意識。ひとつ変われば、違うものが見えてくる楽しさ・・・ この本のタイトルにもなっている「きちんとした大人」とは、「一人暮らしをさえないものにしない、生活力のある大人」のことをさしています。便利な時代、お金をかけさえすればひとりの生活の衣食住はこと足りるかもしれませんが、せっかくなら自分でできることは自分で・・・環境が整ってない時、整ってない中でなにかができる、「生活力」ってそういうものかもしれません。 4人の先生が担当の授業、先生からのちょっとアドバイスは「補習」という名のコラムで、わかりやすいイラストとともに勉強していく形式です。先生の本当に伝えたいことはとてもシンプルで、科目としてではなく生活の中に活かすための「家庭科」って「生活力」をつけるもの・・・この本からそう感じます。 ※カバーと本体のずれを防ぐために、前の持ち主の方により丁寧なテープ補修がしてあります。ご了承ください。